神沼三平太
以下には青空文庫形式で編集された原稿から、Kindle対応の電子書籍へのコンバート作業のために必要なツールの情報が記されています。基本的にはここで紹介される4種類のツールがあれば十分です。この時点では青空文庫形式のファイルは既に完成版になっており、全ての挿絵が用意されていることを前提とします。
それぞれのツールは全てフリーウェアであり、ツールに対してお金を支払う必要はありません。
青空形式への編集を終えた後に、変換に利用するツールはAozoraEpub3です。
ただし、竹の子書房文庫版にするために、一部のテンプレートを独自に編集しています。従って、後ほど指定する複数のファイルを置き換える必要があります。
青空形式からEPUB形式に書き出された後に、細かい修正を行う可能性がありますが、今回は割愛します。今後上級編にて記載します。
生成されたEPUB3のファイルをKindle用にコンバートするためは、KindleGenというAmazonが提供するツールを利用します。
さらに出来上がったKindle版のファイルが、Kindle PaperWhite(以下Kindle PW)でどのような見栄えになるかを確認するためには、
勿論実機を持っている方であれば、Kindle PWやAndoroid版のKindleで表示をさせて確認してもらう方法でも問題ありません。残念ながらiOS版のKindleには不具合があるため、縦書きを表示できない等の問題がありますから動作確認のためには利用しないで下さい。
竹の子書房共有フォルダにある「_共有資料_読んでね」には、「マニュアル」というフォルダがあります。そこにはさらに「AozoraEpub3置き換え用」フォルダがあります。このフォルダに含まれるファイルで、AozoraEpub3に含まれる元ファイルを上書きする事になります。詳しくは2.htmlを参照して下さい。
置き換え用ファイルは、AozoraEpub3-1.1.0b30 をベースに竹の子文庫用に調整してあります。今後AozoraEpub3のバージョンアップによって再度調整される可能性もあります。
コンバート作業の前に、以下のように設定を行って下さい。この設定はAozoraEpub3を起動するたびにチェックして下さい。
「変換」タブは以下のように設定して下さい。
適切に設定されていれば、ファイルはインスタントにepubに書き出すことが出来ます。設定の終わった青空文庫形式のテキストファイルを、AozoraEpub3のウィンドウにドラッグアンドドロップします。
コンバートが開始される前に確認のためのウィンドウが出現します。その際に、いくつかの作業がありますので注意して下さい。
一言で言えば、「AozoraEpub3の仕様」っぽいのですが、指定された形で原稿ファイルを作成すると、タイトルが「タイトル 著者名」に、著者名が「竹の子書房文庫」になってますので、正しい名称に直して下さい。2:
す。確認画面の下部にあるリストから、目次に登録する見出しを選定して下さい。基本的には表題と見出し、奥付だけが抽出されているはずです。
変換が自動で開始され、EPUB3形式のファイルが生成されます。元のテキストファイルのあった場所に作られますので、出力結果を確認して下さい。
作成した書籍が、問題の無いEPUB書類であるかをチェックしましょう。epubcheckというプログラムを使い、エラーが無い事を確認して下さい。
エラーが出た場合には修正して下さい。
正規のEPUBファイルであることが確認できたら、次はKindle形式のファイルにコンバートしましょう。これはあくまで商用のKindle版を作成していることを目的としています。まだ表紙がありませんが、これは個別にAmazon側に提出することになります。
手続きは至ってシンプルです。KindleGenのファイルにEPUBファイルをドラッグアンドドロップして下さい。自動的にプロンプトが開き、変換作業が行われます。EPUBファイルの置かれたフォルダにmobiファイルが生成されます。
それでは完成したmobiファイルをKindlePreviewerで開き、動作を確認して下さい。表紙がありませんので、最初のページが中トビラになります。ルビや傍点、奥付などの情報もチェックして下さい。
以上です。